実家じまい①
【最初の一歩】実家にある「大事そうな書類」をひとまとめにする…といっても、どこに何があるか全然わからないんです…
最初は完璧じゃなくて大丈夫。机の引き出しや仏間の棚、よく使っていたカバンなど、思いつく場所からでOKです
司法書士?行政書士?どっちが何だっけ??
ざっくり言うと、不動産の名義変更は司法書士、遺産分けの書類作成は行政書士です
🏛️ 司法書士
- 相続登記(不動産の名義変更)が専門
- 法務局への手続き全般を代行
- 遺産分割協議書作成のサポートも可能
📄 行政書士
- 役所への申請書・届出を作成
- 遺産分割協議書や遺言書のサポートが得意
遺産相続で、行政書士さんって必ず必要になるの?
相続人全員が合意して協議書を自分たちで作れるなら不要です。ただ、揉めそうだったり書き方に不安があるならお願いすると安心です
遺言書って法務局や公証役場で保管されている場合、どうやってその存在に気づくの?
どうやって気づくかは色々シチュエーションがありますが、親が遺言を作ったかどうかもわからないときは、自分で確認する必要があります。
通常は、遺言を作った本人が相続人に「公証役場で作ったよ」「法務局に預けているよ」などと生前に伝えているか、証人になった人から情報をもらえるか、親の遺品から「正本」または「謄本」が出てくるかといった方法でわかるようです。
遺言書の違いがよくわからないな
作成時の費用は公正証書が一番高額で有料、秘密証書遺言は有料、自筆証書遺言は無料です。
公正証書は公証人が作成し保管するので有効性が高く改ざんの心配もありません。
秘密証書遺言は遺言者が亡くなるまでその内容を秘密にできることが特徴ですが、内容を公証人が確認しないため、要件不備で無効になることも多いようです。
自筆証書遺言は無料で手軽ですが要件不備・改ざん・破棄のリスクがあります。
実家じまい②
相続関係、できることは自分でやって、なるべくお金を節約したいんだけど専門家にお願いするしかないのかな?
「できることは自分でやる」と決めておけば、専門家にお願いする範囲がぐっと絞れて、無駄なお金もかかりません。
📂 書類を集める | 権利証・固定資産税通知・通帳・印鑑・保険証書など |
📝 相続人を確認する | 戸籍謄本を市役所で取るのも自分で可能 |
✍️ 遺産分割の話し合い | 兄弟と「どうするか」を合意する |
📑 遺産分割協議書を作る | ネットに雛形があるから、自分で作れる |
📦 実家の片付け・遺品整理 | できる範囲で |
📞 不動産会社へ査定依頼の連絡 | 無料で複数社に頼める(売却する場合) |
専門家に頼むと安心な部分
🏛️ 相続登記(名義変更)* | 司法書士に相談 |
💰 売却益や相続税の申告が必要になったとき | 税理士に相談 |
⚖️ 相続人間で揉めそうなとき | トラブルが起きそうなら 弁護士 相続税が絡むなら 税理士 遺産分割協議書作成だけなら 行政書士 |
実家じまい③
故人に親も子も兄弟も孫も甥姪もいない場合、相続ってどうなるの?
法定相続人が一人も存在しないケースとなって、財産は国に引き取られる場合が多いです。
相続人が自分一人だけの場合、遺産分割協議書はどうなるの?
その場合は遺産分割協議も遺産分割協議書も不要になります。各財産ごとに「相続人が単独であること」を証明して名義変更や換金を進めていく流れになります。
実家じまい④
自己のために相続が開始したことを知った時っていつ…?
親が亡くなったことを知った日になります。離れて暮らしている場合などに実際の死亡日とずれが起きますね。
もし故人が県外に土地を持っていたとしても、名寄帳があればわかるの?
残念ながら名寄帳は取得したその市区町村分しかわかりません。他の場所に不動産を所有している可能性があれば固定資産税の納税通知書や古い権利証・契約書や郵便物を手掛かりにあたっていくことになります。
司法書士に依頼すれば、正確に調査してもらうことが可能です。
通帳とか取引報告書とか…いまどきアプリや電子交付じゃない?スマホやPCのパスワードがわからなかったら銀行の相続はお手上げ?
相続人であれば銀行に直接問い合わせる権利があるので、銀行名さえわかればなんとかなるものです。証券会社も同様で相続人なら残高証明請求できるので大丈夫ですよ!
相続放棄や限定承認をするとしたらいつまでにしないといけないの?
「自己のために相続が開始したことを知った時*から3ヶ月以内」に、家庭裁判所に書類所に書類を提出して行う必要があります。
*実際に亡くなった日ではなく「死亡を知った日」。離れて暮らしていて知るのが遅かった場合や被相続人に隠し子がいて、自分が相続人だと知らなかった等のケースで、実際に知った日から3か月となるようです。
うちの親はどうやら実家以外に部屋を借りてるらしいのよね。それってどうなるんだろう?
賃貸借契約は 借主が亡くなった時点で終了する のが基本ですが、すぐに自動解約になるわけではなく、相続人が契約を承継する可能性もあります。
実家じまい⑤
庭木は財産にあたるの?
地植えの樹木は「土地の一部」と見なされるから、不動産に含まれて評価されることがあります。ただ、一般的な庭木は固定資産税の評価にはほぼ反映されないので実際の相続財産目録には記載しないケースが多いです。
注意が必要なのは盆栽や希少な観葉植物などです。それらを選り分けておいて、その他はほぼゴミ扱いでまとめて回収業者などに依頼すると楽です。
古本やノーブランドの家具でも、売れば多少のお金になるものはたくさんあると思うんだ。細かいものは分割協議前に換金して、相続者が決まった時に分割するということはできないの?
相続財産を勝手に売却・換金することは基本的に避けるべきなんですが、相続人全員で合意し「処分して現金化してから分けよう」と決めていれば、問題はありません。ただし、トラブル防止に以下のことをしておくのが大切です。
- 全員で合意した文書を残す(覚書や合意書など)
- 売却後に得た現金を「遺産分割協議書」に計上して分割する
実家じまい⑥
もろもろ相続の手続きをしていくには、誰かひとりがメインに動いて事務的なことをしたり、細かい支払いを立て替えたりすると思うんだ。そういうお金はどう扱うの?
遺産分割協議を進めるときには、どうしても誰かひとりが「まとめ役」として動き、戸籍の取得や司法書士への依頼、細かな事務作業を担うことになります。
その過程で発生する費用を一時的に立て替えることも少なくありません。
相続に必要な費用は相続財産から精算
葬儀費用、戸籍謄本代、印鑑証明代、登録免許税などは、原則として相続財産から控除して精算するのが一般的です。
実家じまい⑦
不動産の解体費用は、マイナス相続遺産にはならないの?
解体費用はマイナス遺産にはならない場合が多いんです。基本的には不動産を相続した新しい所有者が負担することになります。*
*原則としてマイナス遺産として扱われにくいですが、解体費用が土地の評価額を上回る場合や、容易に売却できない土地であっても多額の固定資産税を負担し続けなければならない場合など、相続者の負担があまりに重いケースでは、相続者全員が納得できる遺産分割に着地できるよう裁判をすることもあるようです。
他にも様々なケースがあると思います。不動産相続で揉めそうなときはぜひ弁護士に相談しましょう!
実家じまい⑧
死亡診断書のコピーって、どのくらい取っておくといいかな?
死亡診断書(死亡届)は役所に提出すると返却はされないので、必ずコピーを取っておきましょう。生命保険の請求や銀行などの手続きで必要になるので、10部くらいあると良いでしょう。故人の死亡を証明する書類としては戸籍謄本(除籍謄本)でも代用できます。
実家ならではの、捨てにくいモノたち
遺品の写真類はどうしよう…ゴツくて重たいアルバムがどっさりとVHSビデオもあるけど…
写真類や思い出の品が捨てるに忍びないときはデジタル化して取っておくという選択肢もあります。
写真・アルバムのデジタル化サービス【まんてん録】
「まんてん録」さんではバラ写真100枚1980円、古い写真もAI補正でキレイに!モノクロ写真のカラー化はなんと無料で、スライドショー付のデータをクラウドで納品してもらえます。
クラウド納品なのでスマホやパソコンからいつでもアクセスでき、災害のときにも安心です。
希望すれば預けたアルバムは写真供養をして廃棄までしてもらえます。(詳細はリンク先でご確認ください)
子供の頃に気に入っていつも持ってたぬいぐるみも、すっかり汚れてしまってるけど捨てるのはかわいそうって思っちゃうのよね
そんなときもスマホで写真を撮ってデータで思い出に残しましょう。ぬいぐるみや人形は葬儀社や神社・お寺で供養してもらえるところがあります。
物件の予想売却価格がわからないと話が進まない
代償金とは?
「代償金(だいしょうきん)」というのは、たとえば、不動産のように分けるのが難しい財産を、ある相続人がそのままもらってしまうと他の相続人には何も残らず不公平になってしまいます。
そこで、その不動産をもらった人が、他の相続人に代わりのお金を支払います。そのお金のことを代償金といいます。
どうすればいい?故人が残したデジタル遺産
デジタル遺産 手がかりってまずパソコンやスマホが開けないと調べようがないよね。パスワードが分からない時はどうしたら?
- パスワードがノートやメモに残されていないか
- パソコンメーカーやスマホキャリアに問い合わせる
- デジタル遺品サポート業者に依頼(パスワード解除・データ抽出などを行ってくれる)
調べてみたところ、デジタル遺品サポート業者というのがあるようです。パスワードの解読やデータの取り出しなどをしてもらえるようです。費用はかかりますが専門の業者に依頼するのが確実かもしれません。
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